エドワード・エルリック、国家錬金術師で世間からは軍の狗と呼ばれている。今は汽車の中弟アルフォンス・エルリックと軍に仕事の報告する為に今ここに居る。
 「おいアル何かしないか? 」
 「うーんいきなりそう言われても・・・・・そうだ昔の思い出でも思い出さない? 」
 エドとアルが住んでいたのは東町の田舎なので今こんな都会に居る事さえ緊張するものだろ。それに緊張していないエドとアルはかなりの肝っ玉であろう。
 「はっそんな事を思い出してどうするんだよ?だいたい思い出していい物なんて無いだろ」
 エドはそう言って窓の方を向いてしまった。言葉ではそういいながらもエドの頭の中にはいろいろな思い出が浮かんできた。
 
 母さんとの楽しかった時間・・・・・
 
 人体錬成を行った時に見た真理という事機械鎧の手術の痛み・・・・
 
 そしていつも看病してくれたウィンリィ・・・・・。

 どれもがなつかしかった、手術の痛みなど今となってはどうこう言える物でもない。印象深かったのはウィンリィの初めて見た笑顔だった・・・秘密基地の花畑を見せた時は太陽よりもまぶしかった。
 「(あの時はかわいかったなぁ~~)」
 エドはウィンリィの笑顔を思い出して微笑をした。
 「兄さん何笑っているの? 」
 「いや思い出してね」 
 エドは頭の中で看病して貰った時をおもいだしてみた。
 
 夕暮れが来て部屋も薄暗くなって来た、そんな時元気な声でドアが開いた。
 「やっほ~、今日は具合どう? 」
 「もうちょっと静かに話してくれよウィンリィ」
 子供の頃のエドはウィンリィの気遣いにも気付いてなかった。
 「いいから寝てなよ、たっくいつもベットから抜け出すんだから」
 ウィンリィはエドの左手を掴んでベットに引っ張った。
 「たっくもう怪我は治ってんだからいいのにここの医者は心配性だな」
 「心配性とかそういうことじゃないのあと二日なんだから我慢しなさいよ」
 ウィンリィは冷静に答えてエドをベットに寝かせた。
 それから二日が経ちエドは退院した、その日エドはアルと約束をした一週間後ケンカを勝った方がウィンリィに告白すると・・・・・エドはその日から体を鍛えたたとえ機械鎧が壊れようと死に物狂いで鍛えただから今のエドは格闘戦が得意なのである。
 約束の日前日いつもどおりにエドは体を鍛えていた、なんのためらいも無くただ前だけを見ていた。
 
 「兄さん手加減はしないよ!! 」
 「当たり前だアル来い」
 一発で勝負は終ったどんなに鍛えていてもさすがに鎧にまでには勝てなかった。その後アルは告白したが駄目だった、エドも告白したがこれまた駄目だった、家に帰る途中夕焼けに見惚れていたエドの前にウィンリィの姿が見えたエドは叫んだ恥ずかしい気持ちも無く。
 「ウィンリィ~、俺は絶対強くなってお前を守る!! 」
 「・・・・・・・・・・・・待ってるから~~!! 」
 その次の日エドは町に出た。
 
 「さ・・・兄・・・兄さん」
 「あっなんだ? 」
 「なにぼーーっとしてるの? 」
 エドは寝ぼけた顔でアルを見ている。
 「ちょっと電話をしてくる・・・・・」
 エドは真っ先にウィンリィに電話をした。
 「あっもしもしウィンリィ? 」
 「あっエドか?どうしたのまさか機械鎧を壊したの? 」
 「そんなわけ無いだろたっくいつもだな」
 ウィンリィは今はエドの機械鎧の整備士である。
 「それじゃなんなのよ? 」
 「たっくだからお前は・・・・・・・まっいいかいや昔の事を思い出してお前に電話したんだよ」
 エドは外見からでは怒ってる様に見えるが心の中では嬉しそうに微笑んでいる。
 「へぇーっで何を思い出したの? 」
 「俺とアルがお前に告白した日の事をねぇ・・・・・でも今でも諦めてないからなぁちゃんと待ってろよ」
 「うん・・・・・・・待ってる、でもちゃんと私の事を守りなさいよ! 」
 「OK俺に任せろ、じゃなぁ」
 そう言ってエドは電話を切った。
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